研究課題/領域番号 |
16K18292
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
触媒・資源化学プロセス
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
今村 和也 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 助教 (30750624)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 光触媒 / 化学選択的 / 水素化分解 / 選択的開裂 / パラジウム / 触媒・化学プロセス |
研究成果の概要 |
炭素-酸素結合(C-O結合)の選択的な開裂は,有機合成化学,バイオマスの利用において使用される重要な技術である。しかし,この反応は高温・高圧の水素ガス,廃液を発生する酸の添加が必要であり,より温和な条件でクリーンな反応系の開発が求められている。我々は光触媒を利用することで,これを達成することを目的として研究し,パラジウムのナノ粒子を担持したTiO2(Pd-TiO2)を利用することで,常温・常圧下,水素ガスも酸も使用せずに,C-O結合を選択的に開裂することに成功した。この結果をまとめた論文がChemical Communicationsに受理され、Inside Back Coverに選出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医薬品,染料,香料,プラスチックなど,身の回りの多くのものは石油から作られている。持続可能社会を実現するためには植物由来の再生可能資源(バイオマス)を原料とする物づくりが必要である。中でも木質系バイオマスに含まれている「リグニン」という物質は石油に代わる材料として注目されている。リグニンを化学製品の原料として利用するにはC-O結合の選択的な切断が必要であるが,この反応には厳しい反応条件が必要であり,そのため非常にエネルギー消費が大きくなる。本研究の成果は光によってこのC-O結合の開裂を実現したものであり,持続可能社会の実現に大きく貢献できる。
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