研究課題/領域番号 |
16K18294
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
触媒・資源化学プロセス
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研究機関 | 鈴鹿工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小俣 香織 鈴鹿工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (50734133)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | アクリル酸 / グリセロール / バイオマス / アクロレイン / 固体酸 / タングステン / ニオブ / バナジウム / 触媒・化学プロセス |
研究成果の概要 |
グリセロールからのアクリル酸ワンステップ合成を実現するための新しい複合酸化物触媒の開発に挑戦した。特に、グリセロールからワンステップでアクリル酸を与えるリン酸添加W-V-Nb複合酸化物触媒について、種々の方法でリン酸を添加しその効果について調査した。ワンステップ合成の第一ステップであるグリセロール脱水過程では、いずれの方法でリン酸を添加した場合にもアクロレイン選択性が向上した。一方第二ステップであるアクロレインの酸化過程では、含浸法や吸着法でリン酸を添加するとVが損失し活性およびアクリル酸の選択性が低下するが、水熱合成時にリン酸を添加することによってこれを抑制できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化や新興国の所得水準の向上などによって紙おむつに利用される超吸水性ポリマーの需要が増加しており、その原料となるアクリル酸を高効率に合成する技術の確立が求められている。既存技術でアクリル酸を合成するには、石油由来の資源を原料として2段階の反応プロセスを要する。バイオマス資源であるグリセロールから1段階でアクリル酸を合成可能な触媒を開発できれば、社会的意義は多大である。研究代表者が独自開発したリン酸添加W-V-Nb複合酸化物触媒は本研究の開始時、既に1段階合成反応において世界最高性能を達成していたが、本研究で得られたリン酸の添加方法に関する知見によってさらなるアクリル酸収率の向上が期待できる。
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