研究課題/領域番号 |
16K18314
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
久保田 勇希 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 宇宙航空プロジェクト研究員 (30737044)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ポリイミド / アブレータ / 耐熱サンドイッチパネル / 熱防御システム / 再突入カプセル / 複合材料 / 航空宇宙工学 |
研究実績の概要 |
大気圏再突入カプセルの熱望魚システムは、アブレータ、構造部材、断熱材の三つの材料から構成される。本研究では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が独自で開発したポリイミド樹脂TriA-Xの耐熱性を応用し、カプセル主構造と断熱材が一体となった革新的な軽量熱防御システムの検討を行った。 初年度では目標であった高密度ポリイミドアブレータの開発に成功した。ポリイミド樹脂を母材とした複合材量では成形時に樹脂溶媒が残存するため、10mm以上の厚い供試体成形は困難であった。申請当初の予定では、溶媒レスの耐熱ポリイミド樹脂を開発することで、その成形性向上を図る予定であったが、耐熱性の低下が懸念された。そこで、プリプレグ状態で乾燥処理を行うことで、40mmの高密度ポリイミドアブレータの成形に成功した。さらに、初年度では高密度ポリイミドアブレータと、構造断熱部材となる耐熱ポリイミドサンドイッチパネルの接着技術を確立し、その応答性評価の一部を実施した。その結果、40%の軽量化が可能となることを明かにした。 次年度である平成29年度では、アーク風洞試験を用いてさらなる熱応答性評価を実施し、種々の加熱条件における優位性を実証した。また各種物性値を取得し、簡便ではあるものの、アーク風洞環境における熱応答性解析を実施した。これにより各加熱環境における最適なアブレータ厚みを算出し、その性能の最大化を目指した。 また、ポリイミドアブレータ作製の技術を応用し、申請当初は想定していなかった新たな技術の確立に成功した。乾燥プリプレグを用いてアブレータを中密度化する技術を開発し、さらにはアブレータの厚み方向に密度傾斜を持たせる技術アイデアを生み出した。
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