研究課題/領域番号 |
16K18378
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
藤本 久貴 川崎医科大学, 医学部, 講師 (50624227)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 聴覚 / 神経 / シナプス / 感覚処理 / 形態学 / 生理機能 / 抑制性 / 興奮性 / 生理的聴覚形成後の生後発達 / 下丘 / 神経解剖学 |
研究成果の概要 |
聴覚神経回路は、機能の上で、①高速である必要がある②左右の入力間の複雑な演算処理により空間的把握を可能としている③周囲環境に合わせ生後に成熟する必要がある、などの特徴がある。過去の研究から詳細な知見が積み上げられている分野があり、特に②に該当する「音源定位」などは詳しい神経形態学的・生理学的メカニズムが明らかになっている。本研究では、未解明のままとなっている聴覚神経回路の意義について注目し、形態学的手法を用いて解明することを目的とした。①および②については主要な聴覚神経核である下丘から内側膝状体への神経連絡を調べる事で、③については下丘での生後発達を調べる事で、その神経回路的基盤を吟味した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、聴覚領域で特異的に発現していた電位依存性カリウムチャンネルは、電気生理学的に細胞応答を早める方向に調整するのみならず、抑制性の入力と同期することでさらに電気生理学的応答を鋭く削る作用を有すると考えられた。今回見出されたこれらの微細形態学的構造は、速い応答を要する聴覚回路に適応した結果であると推察される。 さらにまた、parvalbumin は代表的な抑制性神経のマーカーと考えられていたが,意外なことに下丘では約50%のPV 陽性細胞は興奮性であった。また生後発達において神経のサブタイプは系統的なシフトを見せることが明らかになった。
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