研究課題/領域番号 |
16K18381
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
下向 敦範 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 専門職研究員 (00442971)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 神経幹細胞 / ライブイメージング / 細胞内輸送 / 脳発生 / シグナル伝達 / 上皮構造 / 脳・神経 / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
哺乳類の脳神経発生を担う神経幹細胞は自己を維持しながら、分化した神経細胞を生み出し続ける。また、神経幹細胞は組織内を貫通する構造を持ち組織構築の構造体としても機能する。しかし、この構造と自己複製能との関連は不明であった。本研究では、神経側に伸びた突起構造が、神経細胞から分泌される増殖シグナルを受容/伝搬するのに機能していることを見出した。具体的には、神経から分泌されたFGF増殖因子が、神経幹細胞の突起構造によって受け取られ、内部のシグナル伝達分子がモーターで輸送されることが判明した。これらは組織内における空間的な情報交換のメカニズムの一端であり、神経と幹細胞のバランスを調整している考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、神経幹細胞を維持するメカニズムは、主に細胞内因子の分配や、脳髄液から供給される増殖因子などが報告されていた。しかしながら、本研究によって、これまでの想定とは反対側の神経層からも幹細胞を維持するシグナルがあることが明らかとなり、その受容には神経細胞がが持つ構造的な特徴が重要であることが明らかとなった。これらの発見は生み出された神経細胞によって神経幹細胞がコントロールされる可能性を示唆しており、その作用メカニズムの解明は、これまで、不明でった組織内の細胞間相互作用の理解につながると予想され、組織の再生やより生体に近いオルガノイドの産生に寄与できると考えられる。
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