研究課題/領域番号 |
16K18439
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍診断学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
割田 克彦 鳥取大学, 農学部, 准教授 (40452669)
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研究協力者 |
石川 拓郎
保坂 善真
Oltvai Zoltan N.
Wells Alan
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | スタチン / がん細胞 / 化学療法 / 薬効評価と予測 / 制がん効果 / がん細胞の特性 / スタチン系薬剤 / コレステロール / アトルバスタチン / メバロン酸 |
研究成果の概要 |
近年、脂質異常症治療薬スタチンの制がん効果が注目されている。スタチンは間葉系のがん細胞に効果を発揮しやすいことが報告されているが、間葉系のがん細胞ではなぜスタチンが効きやすいのか、その分子メカニズムには不明な点が多い。そこで本研究では、スタチン感受性株(間葉系がん細胞)と耐性株(上皮系がん細胞)を用い、スタチンが阻害するメバロン酸経路への依存度の違いを両細胞株間で比較した。その結果、間葉系がん細胞は上皮系がん細胞に比べてメバロン酸経路への依存度が高く、また、上皮系がん細胞であってもスタチンのターゲット分子をsiRNAで発現抑制すると、スタチンに対する感受性が顕著に高まることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スタチンは血中コレステロールの低下薬としてすでに実績のある薬剤であり、従来の抗がん剤と違い副作用が少なく、また、副作用のデータ蓄積も豊富であるため、がん治療への臨床応用までに長い時間と膨大な費用を要しないのが利点である。本研究を通して、スタチン耐性を示す上皮系がん細胞にスタチン感受性を付加・増強する方法が明らかとなってきた。本研究で得られた成果を発展させれば、転移する前の上皮系がん細胞にもスタチンが制がん効果を発揮し、がんの治療成績の向上が望めると考えている。
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