研究課題/領域番号 |
16K18442
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍診断学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
下村 雅律 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90433268)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | パクリタキセル / FIGNL1 / 抗がん剤耐性機序 / パクリタキセル耐性機序 / FGNL1 / パクリタキセル関連タンパク質 / 薬効評価と予測 / パクリタキセル耐性関連タンパク |
研究成果の概要 |
我々はパクリタキセル結合タンパク質の候補としてヒトFIGNL1を同定した.超解像蛍光顕微鏡を用いた観察でFIGNL1は微小管のアセチル化チュブリンに高頻度に結合することが観察された.さらにFIGNL1ノックダウン細胞においてチュブリンの重合とアセチル化は共に著しく増加し,パクリタキセルに対する耐性を低下させた.またタンパク質 - リガンド結合のin silico 解析から,パクリタキセルがFIGNL1の二量体化で新たに形成された表面ポケットへ結合することが予測された.パクリタキセルが活性型FIGNL1多量体への結合を通じてアセチル化微小管切断酵素作用を抑制する可能性を考える.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パクリタキセルはチュブリンに結合して微小管の重合化及び安定化を促進することで抗腫瘍効果をきたすとされている.パクリタキセルの感受性を規定する因子は未だ十分に解明されていない われわれはプロテオーム解析を経て得られたパクリタキセル結合タンパク質の同定を行った.そのひとつとしてFIGNL1タンパクが同定され,安定化したアセチル化チュブリンに結合しそれらを切断することで微小管の不安定化をきたし薬剤耐性が生じている可能性が考えられた.新たな耐性機構の解明につながる成果であり,薬剤耐性克服の一助になる可能性を考えている.
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