研究課題/領域番号 |
16K18542
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
大坪 瑶子 基礎生物学研究所, 細胞応答研究室, 特任助教 (80580266)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 栄養応答 / TORキナーゼ / 有性生殖 / 分裂酵母 / tRNA / 細胞内シグナル伝達 / 有性生殖開始 / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
本研究では、細胞に普遍的に備わる、栄養状態に応答して適切な反応を行う制御機構の解明を目標に、分裂酵母の栄養源飢餓応答の解析を進めた。栄養源飢餓応答に異常を示す分裂酵母変異株を複数株取得し、解析を行った。変異株の原因遺伝子の多くがtRNA関連因子だったことから、栄養源枯渇時のシグナル伝達経路にtRNAが重要な役割を担っている可能性を考え、研究を進めた。その結果、tRNAの前駆体が栄養状態に応じたTORキナーゼの活性調節に重要な働きをしていることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、断片化したtRNAが、ストレス条件下で蓄積されることや、翻訳制御、RNAi、がん細胞の増殖制御に関わっていることが明らかとなってきており、tRNAがこれまで知られていた普遍的な翻訳機構のみならず、様々な生命現象に関与している可能性が示されてきている。このような動向の中で、本研究では、tRNAの前駆体が栄養状態に応じたTORキナーゼの活性調節に重要な働きをしているという全く新しい調節機構を見出すことができた。TORキナーゼに関しては、ヒトにおいて多数の疾患に関わっていることが報告されており、本研究で得られた成果が将来的にそれらに対処する上で有益な情報となることが期待される。
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