研究課題
若手研究(B)
本研究では、植物の器官再生を制御する新たな分子機構の解明を目指し、遺伝子発現制御の要であるRNA(リボ核酸)の生合成と代謝に着目した研究を行った。その結果、植物の器官再生に関わる新たな転写因子(RNAの生合成を担うタンパク質)としてCPNDを見出すことに成功し、これまで報告されてきたRNA代謝異常による器官再生阻害が、このCPNDを介して起こっていることを明らかにした。これは、特定の転写因子を介した転写-RNA代謝のカップリング制御が植物の器官再生に重要であることを初めて示す重要な成果であった。
本研究成果は、植物の器官再生の分子機構において、これまで想定されてこなかった転写―RNA代謝のカップリング制御という全く新しい視座をもたらすという点で、学術的に非常に意義高いものとなった。さらに、クローン増殖技術向上につながる分子育種ターゲットを多く見出すことに成功しており、産業技術開発への高い貢献が見込まれることから、社会的にも一定以上の意義をもつ研究成果となったと考えている。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (28件) (うち国際学会 4件、 招待講演 7件)
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