研究課題/領域番号 |
16K18585
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
動物生理・行動
|
研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
戸張 靖子 麻布大学, 獣医学部, 講師 (90453919)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | ノルアドレナリン / 求愛発声 / 鳥類 / ウズラ / 交尾行動 / 顔認知 / 異性の存在 / 雄叫び / 中脳発声中枢 / アドレナリン受容体 / 青斑核 / 地鳴き / 一目惚れ / 求愛行動 / 社会相互作用 / 視床下部-下垂体-生殖腺軸 |
研究成果の概要 |
魅力的な異性の外見や声、匂いなどの様々な情報は、私たちの感覚系で受けとられ脳に送られて生殖に関わる行動や生理反応を引き起こす。雄ウズラは雌を視覚的に認知すると、雌を惹きつけるための発声を瞬時にやめて、交尾をするために雌に向かっていく。雌を認識して雌に近づいていく雄の脳内ではノルアドレナリンが一過的に放出される。ウズラの発声中枢には、ノルアドレナリン産生細胞の神経終末が存在し、アルファ受容体が発現していた。ノルアドレナリンを脳内に投与すると、求愛発声の頻度が減少した。これらの結果により、雌の存在はノルアドレナリン系を介して雄の求愛発声を瞬時に抑制することが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで異性との社会的相互作用に関わる重要な神経伝達物質は、報酬系との関連からドーパミンが注目されていた。しかしながら、研究者が行った一連の研究結果から異性認知から起こる個体の生理状態の変化や行動の変化には、注意、覚醒やストレスに関連するとされるノルアドレナリンが重要であることが示されました。ノルアドレナリンはストレスに加えて、衝動性やうつ病とも関連が深いホルモンであるという側面も持つ。現代社会では、対人関係などの社会的刺激による衝動的行動が問題となっているが、その神経化学的基盤の解明に本課題が貢献できるかもしれない。
|