研究課題/領域番号 |
16K18600
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
島田 知彦 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (30610638)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 生物地理 / ボルネオ島 / 両生類 / 幼生形態 / SNP解析 / ミトコンドリアDNA / 種多様性 / カエル / ボルネオハヤセガエル / 未記載種 / 幼生の形態的特徴 / 博物館収蔵標本 / 流水適応 / 種分化 / 分類学 / 生物地理学 |
研究成果の概要 |
ボルネオハヤセガエル属はボルネオ島で顕著な多様化を遂げた渓流性カエル類の一群として知られているが、これまで生物地理学的な議論は皆無であった。本研究ではこれまで信頼できる情報がほとんどなかったインドネシア領内産の標本を調査し、本属の全島的な分布の概要を明らかにした。また、得られた標本をもとにMIGseqを用いたSNP解析や形態的解析を通して、分類学的に混乱していた系統群の整理を行った。その結果、いくつかの未記載種を発見したほか、本属の種分化に関する島内の地理的な傾向が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ボルネオ島は生物多様性ホットスポットの代表格に挙げられる豊かな生物相を有することで知られているが、その両生類相に関する研究はマレーシア領に偏っており、インドネシア領の情報はごく乏しかった。今回の調査は、インドネシア領の両生類相が決してマレーシア領のひな型ではなく、様々な系統で地域固有性が見られることを明らかにした。インドネシア領内の森林破壊は現在急速に進んでおり、固有の生物相が失われる危機に瀕している。貴重な森林がこれ以上失われることのないよう、今後も生物相調査を継続するとともに、その成果を公表し、種多様性の保全を訴えてゆく必要がある。
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