研究課題/領域番号 |
16K18605
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物多様性・分類
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
福井 眞生子 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 講師 (90635872)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2016年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
|
キーワード | 昆虫 / 祖先 / 脳 / 触角 / 触角体節 / 中大脳 / 扇状体 / 食道下神経節 / 食道上神経節 / 前大脳 / 後大脳 / 二光子顕微鏡 / 系統進化 / 比較発生学 / 六脚類 / 昆虫類 / 脳構造 / カマアシムシ目 / 昆虫比較発生学 / 進化 |
研究成果の概要 |
カマアシムシ目は祖先に最も近い昆虫として注目されるが、どのようにして触角を退化させたのかや、脳構造の詳細についてはわかっていなかった。 本研究により、カマアシムシ目の前大脳には8つのモジュール構造をそなえる扇状体がみられ、昆虫の祖先の脳も同様の特徴をもっていた可能性が示された。カマアシムシ目は昆虫で唯一触角を欠くが、触角体節の神経節である中大脳は観察されたことから、触角は付属肢の退化により失われたことが示された。一方触角の代替として用いられる前脚の神経は、味顎神経節で味覚を受容することが示された、この特徴は六脚類の祖先形質である可能性もあり、触角の欠失の前適応状態を示すものかも知れない。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
あるグループの祖先がどのようなものであったを知ることは、進化の解明の第一歩といえる。本研究により、地球の覇者である昆虫の脳がその祖先においてどのようなものであったかを推測する手掛かりが得られた。また、節足動物の大半にとって生存に極めて重要な器官である触角の欠失が、カマアシムシ目においてなぜ、どのように起こってきたかを理解できたことは、謎の多いカマアシムシ目の進化を理解する上でも重要な知見である。
|