研究課題/領域番号 |
16K18607
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 東海大学 (2017-2018) 九州大学 (2016) |
研究代表者 |
鈴木 大 東海大学, 生物学部, 講師 (90647489)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 系統地理学 / イシガメ科 / 遺伝的交流 / マイクロサテライト / 外来種 / 交雑 / 爬虫類 / 生物保全 / カメ / DNA / ニホンイシガメ / 和歌山県 / 紀伊水道 / ミトコンドリアDNA / 核DNA / 遺伝的多様性 / 壱岐島 / 三隅川 / 野外調査 / 進化 / 動物 / 分類学 / 外来種問題 / 保全遺伝学 |
研究成果の概要 |
ニホンイシガメとクサガメは日本に広く生息する.前者は日本固有種であり,後者は外来種である.マイクロサテライトマーカーを用いて,これらの2種と交雑個体の遺伝的構造を調べた.ニホンイシガメにおいては先行研究により2つの遺伝的に異なる系統が存在するとされていた.本研究の結果,先行研究結果を支持し,両系統が遺伝的交流を生じていることがわかった.クサガメ日本列島集団は同じく先行研究より3系統の存在が知られている.本研究では2系統が存在し,さらに一部の個体においては両系統のDNAを保持していることが示された.交雑個体88個体について同様に調べた結果,30個体が雑種1代目,33個体が戻し交雑個体とみられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本列島に生息する生物がどのような進化の歴史を経てきたのかについて,淡水生カメ類を材料に遺伝的変異に基づいて考察した.本研究により,ニホンイシガメは遺伝的に異なる2系統が存在し,それらは現在中国地方を中心に遺伝的に交流を生じ,遺伝的多様性が上がっていることがわかった.一方で,外来種クサガメによる交雑を介した遺伝的撹乱の影響が懸念された.外来種問題は,世界各国でも問題になっている.本研究により,早急に固有種ニホンイシガメの遺伝的独自性を守る必要が高いことが明らかとなった.
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