研究課題/領域番号 |
16K18623
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
久保田 渉誠 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (10771701)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 次世代シーケンサー / ゲノムワイドSNP解析 / 適応遺伝子 / 生態ニッチモデル / ゲノム / エコゲノミクス / ニッチモデリング / 適応力 |
研究成果の概要 |
本研究では日本全国100地点を超える集団からハクサンハタザオを収集し、その全ゲノム情報、分布情報、1キロメッシュ精度での環境情報、そして気候シュミレーションが推定した将来的環境情報を得た。ゲノム情報と環境情報のゲノムワイド関連解析(GWAS)によって特定した適応遺伝子の対立遺伝子(祖先型または派生型)の分布情報をもとにニッチモデリングを行ったところ、多くの適応遺伝子で祖先型と派生型の対立遺伝子間で適地が異なり、温暖化に対する応答にも差が生じることが示唆された。この結果は、同じ種であっても遺伝的構成によって適地や気候変動に対する応答が異なることを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な中立的遺伝マーカーの発達により、ひとつの野生生物種に内包される多様性の理解は大きく進んだ。一方で、中立的遺伝マーカーが示す“多様性”は、種内の分集団がたどってきた歴史を反映するものであり、種が内包する適応力の多様性(高温耐性,乾燥耐性などが分集団間で異なること)を必ずしも反映するものではない。今後は地球規模での気候変動が予想されているが、そうした環境変化に野生生物がどのように応答するかを予測する上で、適応力の種内多様性を遺伝子レベルで把握することは非常に重要と言える。
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