研究課題
若手研究(B)
麦類作物の穀粒収量は穂形態に大きく影響される。しかし、穂形を制御する遺伝子はほとんど明らかになっていないためDNAマーカーの利用による効率的な選抜育種が難しいのが現状である。そこで、本研究では麦類作物の小花の発達を制御する遺伝子の同定と機能解明を行った。オオムギの穀粒サイズを制御するVrs1.t遺伝子とコムギの穀粒数を制御するGNI1遺伝子を明らかにした。Vrs1.t1は穀粒を生産しない小花を極端に退化させることで穀粒を生産する小花の発達を促進させることがわかった。GNI1は通常は不稔になる小花を発達させることで穀粒数を増加させる効果を持つことがわかった。
本研究により、オオムギとコムギの収量性を向上させる穂形態を制御する遺伝子が明らかになった。地球規模の気候変動に伴う減収が懸念される中、収量性の向上は世界共通の課題である。単離した遺伝子はいずれも自然に存在する変異で長い年月をかけて選抜されたものである。今後この遺伝子を利用することで効率的な収量性の改善が期待できる。
すべて 2019 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (7件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 6件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件)
Proceedings of the National Academy of Sciences
巻: 116 号: 11 ページ: 5182-5187
10.1073/pnas.1815465116
120006958020
The Plant Journal
巻: 94 号: 3 ページ: 525-534
10.1111/tpj.13876
Molecular Breeding
巻: 38 号: 5 ページ: 51-51
10.1007/s11032-018-0816-z
bioRxiv
巻: -
10.1101/434985
Frontiers in Plant Science
巻: 8 ページ: 2031-2031
10.3389/fpls.2017.02031
120006626770
Plant Physiology
巻: 175 号: 4 ページ: 1720-1731
10.1104/pp.17.01149
120006958021