研究課題/領域番号 |
16K18637
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
遺伝育種科学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
津田 勝利 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 助教 (30756408)
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研究協力者 |
ヘイク サラ カリフォルニア大学, バークレー校
前野 哲輝 国立遺伝学研究所
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | メリステム / 介在分裂組織 / 節間伸長 / 転写因子 / 茎頂分裂組織 / KNOX転写因子 / BLH転写因子 / イネ / 発現制御 / 成長・発生遺伝 / 遺伝子ネットワーク |
研究成果の概要 |
植物の地上部を生み出す茎頂や節間の分裂組織の維持にはKNOX転写因子が不可欠な役割を果たしている。本研究では、KNOXのコファクターとして知られているBLH転写因子に着目し、主要穀物であるイネやトウモロコシにおける機能解析をおこなった。BLHは茎頂分裂組織の維持だけでなく、介在分裂組織や散在型維管束など、イネ科植物特有の茎構造形成にも不可欠な役割を果たしており、農業的にも重要な茎の発生メカニズムの一旦を解明した。さらに介在分裂組織形成における重要な下流遺伝子経路を同定した。 また、イネ科植物の茎内構造観察のためマイクロCTを用いた手法を確立し、論文で発表したほか、他大学との共同研究でも貢献した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物は光獲得のために茎を伸ばす一方、過剰な身長は植物体の倒伏を招くため、適切な茎伸長制御は農業上重要な課題であるが、節間伸長機構はほとんど未解明であった。本研究では、重要穀物であるイネ・トウモロコシにおけるBLH転写因子の機能解析を行なった結果、これらの因子が節間を生み出す介在分裂組織形成・維持に不可欠な役割を果たすことがわかった。また、マイクロCTを用いた観察法を確立し、従来は困難であった茎の内部構造の全体像を把握することが可能となった。 現在BLHの下流遺伝子経路が絞り込めて来ており、本研究の成果は将来的な穀物の節間成長制御のための重要な基盤となることが期待される。
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