研究課題/領域番号 |
16K18696
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物有機化学
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
勝田 亮 東京農業大学, 生命科学部, 准教授 (00553257)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 抗がん / 天然物化学 / 立体化学 / 分子標的 / 大環状化合物 / 有機合成化学 / 計算化学 / NMR計算 / 抗腫瘍 / 抗腫瘍活性物質 / 天然物合成 / 立体選択的合成 / 遺伝子誘導阻害 / Claisen転位 / 大環状ラクトン / 抗腫瘍物質 / 全合成 / 有機化学 / 生理活性 / 癌 / 分子認識 / 発現制御 |
研究成果の概要 |
今日の日本における重要な医療問題の一つに死因第一位のがんがあります。副作用が小さい新しい抗がん剤開発の礎石として、がんの根源となる「分子」を直接的な標的とする物質についての研究を行いました。 多くのがん細胞では「P58」と呼ばれる遺伝子に変異が起こっていることが知られています。FE399と呼ばれる化合物は「P58」が変異した細胞(≒がん細胞)を特異的に攻撃する化合物ですが、その詳細な構造が分かっていなかったため研究が進展しませんでした。 本研究では有機合成化学と計算化学の方法を用いてFE399の詳細な構造を明らかにするとともに、大量に合成する方法を開発することに世界で初めて成功しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究では、がんの根源に直接作用する物質の構造を明らかにし、かつその物質を大量に製造する方法も開発することに成功しました。今日でも「がん」には謎が多く、今回合成した物質はそうしたがんに関する知見の一端を拓く可能性があり、将来のがん治療法の開発にむけて重大な一歩が成し遂げられたといえます。 学問的には、物質の構造を決定する上で、「計算化学」を利用することで圧倒的な高速化が可能なことをを明らかにしました。また、今回開発した物質の合成法はFE399だけでなく、他の有用な物質の製造にも利用することも可能で、合成化学的にも重要な成果といえます。
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