研究課題/領域番号 |
16K18828
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境農学(含ランドスケープ科学)
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中澤 昌美 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (90343417)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 嫌気的呼吸鎖 / バイオ燃料 / ワックスエステル / ミトコンドリア電子伝達系 / ワックスエステル発酵 / 脂肪酸β酸化 / ロドキノン / 低酸素 / 嫌気呼吸 / バイオマス |
研究成果の概要 |
微細藻類ユーグレナは、低酸素・嫌気条件下で、バイオ燃料として利用可能な化合物であるワックスエステルを生産する。ワックスエステルの増産および改変を実現するために、本研究ではユーグレナにおけるワックスエステル生産のメカニズム解明を目指して研究を行った。阻害剤や遺伝子発現抑制の手法を用いることにより、ワックスエステルの合成には低酸素下でのミトコンドリア電子伝達系の機能が必須であることを見出した。「長鎖脂肪酸の合成と嫌気的呼吸鎖の共役」は生物界で初の発見となった。また、脱共役剤によりワックスエステル生産量が倍増することを見出し、ユーグレナによるバイオ燃料増産へつながる成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光合成生物によるバイオ燃料生産と利用は、二酸化炭素濃度上昇に伴う地球の気候変動への対策として期待される一方で、その生産量やコストが大きな問題となり実用化には大きなハードルがある現状である。本研究で用いた生物であるユーグレナは国内で商業的な大規模培養が実施されるなどバイオ燃料生産へのポテンシャルを有する。本研究では、ユーグレナによるバイオ燃料原料「ワックスエステル」の生産について、その合成メカニズムの核をなす代謝系を発見するとともに、生産量を向上させることにも成功した。この仕組みは生物界で初の報告となり、基礎的研究としてもインパクトを有するものである。
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