研究課題/領域番号 |
16K18829
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境農学(含ランドスケープ科学)
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研究機関 | 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター (2018) 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2016-2017) |
研究代表者 |
南川 和則 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生産環境・畜産領域, 主任研究員 (60601151)
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研究協力者 |
牧野 知之
高橋 正好
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ナノバブル / 水田 / ウルトラファインバブル / マイクロセンサー / 重金属汚染 / 地球温暖化 / メタン / カドミウム / 気候変動緩和策 / 気候変動 / 溶存酸素 / 温室効果ガス / メタン排出削減 / レドックス化学 |
研究成果の概要 |
本研究は、水田湛水土壌の還元抑制に対するバルク酸素ナノバブル(NB)水の潅漑の影響範囲を解明することを目的に、一連の基礎土壌実験を実施した。始めに、イネ未栽培の土壌カラム実験から、酸素NB水の潅漑によって、イネ植物体の影響を介さずとも、湛水土壌中でのメタン生成・排出を削減できることが明らかになった。次に、同カラム実験での田面水―土壌境界面の酸素濃度プロファイル測定から、酸素NB水の潅漑によって、湛水状態であっても浅層土壌で酸化が起きることを確認できた。最後に、重金属を比較的多く含む土壌を用いた実験から、出穂期とその前後の時期に酸素NB水の効果が顕著にみられることを確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、バルク酸素ナノバブルが持つ還元環境に対する改善効果を、水田土壌を事例として定量的に示したものである。このような還元改善の研究事例は農学分野にとどまらず、多分野で試行錯誤が続けられており、本研究成果はそこに科学的エビデンスを提供した。 バルク酸素ナノバブルは、全球的には絶対嫌気性の古細菌によるメタン生成・排出(地球温暖化)、地域的には水田土壌からのヒ素の溶出・イネへの移行(重金属汚染)という環境問題に対して、農作物の生産性を維持しつつ、水田還元環境の改善による緩和策を提供する。
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