研究課題/領域番号 |
16K18832
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境農学(含ランドスケープ科学)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
伊藤 浩二 金沢大学, 先端科学・社会共創推進機構, 特任准教授 (30530141)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 棚田 / 畦畔草地 / 植物種多様性 / 沿海生植物 / 植生管理 / 希少種 / 能登半島 / 指標種 / 草地 / 種多様性 |
研究成果の概要 |
本研究では、海岸から比較的近い内陸部に特徴的に出現する沿海生植物に着目し、内陸部棚田との比較から沿海地棚田の畦畔草地の野生植物種にとってのハビタット評価を行った。特に沿海地棚田である白米千枚田では、ハマツメクサ、ヒオウギ、ツボクサ、ハマボッス、キリンソウ、エゾカワラナデシコ、オニヤブソテツといった沿海生植物種が特徴的に出現し、同じ地区内の棚田景観内でも海岸線からほど近い(10m内外)範囲に集中することが判明した。またササ類およびクズの繁茂による偏向遷移に対して、植生管理により生育地の光環境改善を図り、希少種保全および生態系サービスの向上が図れることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の沿岸部において原生の自然草地はまれであり、多くは何らかの人為が加えられた後農地利用されるほか、管理放棄され遷移進行した場所が多い。本研究によって、沿海地棚田の畦畔草地において沿海生植物が実在することを明らかにし、特に保全上問題になることが多いササ類およびクズの優占に対して、植生管理による希少種および植物多様性の反応を明らかにすることができた。このことは、これまで文化的価値を中心に評価されることの多かった沿海地の棚田保全において、植物種多様性保全上の意義を付加することにつながる。
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