研究課題/領域番号 |
16K18861
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 徳島大学 (2016, 2018) 山口大学 (2017) |
研究代表者 |
安藤 英紀 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 特任助教 (00735524)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | エキソソーム / がん治療 / 抗がん剤 / ドキソルビシン / Doxil / ドラッグデリバリーシステム / リポソーム / 細胞内取り込み / カチオン性リポソーム / エキソソーム分泌 / ポリエチレングリコール(PEG) / 細胞取り込み / 膜流動性 / タンパク質発現 / 腫瘍関連エキソソーム / ExoQuick / 超遠心法 / 癌治療 |
研究成果の概要 |
抗がん剤治療によるエキソソーム分泌変化を評価した。抗がん剤としてドキソルビシン(DXR)あるいはDXR封入リポソーム(Doxil)を用い、正常マウスあるいは担がんマウスに静脈内投与した後の血中エキソソーム分泌変化を評価したところ、これら薬剤の投与によって血中エキソソーム量は顕著に変動した。脂質組成の異なるリポソームを調製し、がん細胞に添加した後のエキソソーム分泌変化を評価したところ、カチオン性のリポソームでエキソソーム分泌を顕著に増強させた。また分泌されたエキソソームの細胞内取り込みを評価したところ、幾つかのタンパク質が細胞内取り込みに寄与することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の抗がん剤スクリーニングでは、抗がん剤本来の効果である殺細胞効果を主な指標として取捨選択されるが、実際は腫瘍内微小環境の変化や腫瘍関連免疫細胞の関与などの多くの要因が複雑に影響し合うことで制がん効果を発揮している。抗がん剤投与による腫瘍関連エキソソームの分泌変化と治療への影響を評価した報告は今回が初めてであり、実際の腫瘍微小環境に適応した包括的抗がん剤治療を実現するための学術的知見を得る大変意義深いものである。今後、がんの成長や転移に密接に関与するエキソソームの分泌変化を含めた抗がん剤スクリーニングを実施することで、より効果的・効率的な抗がん剤治療が実現可能となることを期待する。
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