研究課題/領域番号 |
16K18868
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
島本 茂 近畿大学, 理工学部, 講師 (00610487)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | プロスタグランジンD2 / 等温滴定型熱測定 / 酵素活性測定 / 構造解析 / PGDS / 核磁気共鳴法 / プロスタグランジンD合成酵素 / プロスタグランジンD / リポカリン / 睡眠 / 輸送体型酵素 |
研究成果の概要 |
リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素(L-PGDS)は睡眠物質(PGD2)を合成する酵素であり、睡眠中枢を活性化することで哺乳類の睡眠導入や概日サイクル(体内時計)調節に関与している。従って、L-PGDSをターゲットとした創薬は新規作用機序を持つ睡眠調節薬の開発につながる。本研究では、L-PGDSの分子内部にある2つの基質結合部位の同定とさらにそれぞれの結合部位がどのようにプロスタグランジンの認識に関与するかを明らかにした。また、熱力学的パラメータの取得より、それぞれの結合部位の相互作用の特徴付けを行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
L-PGDSの酵素反応モデルで、基質・生成物が2分子結合することは全く考慮されてこなかった。本研究では、1)従来のモデルにない新しい概念(2つの結合サイト・生成物放出)を加えた新規酵素反応モデルが構築し、これまで着目されていなかった親和性の低い結合サイトでの基質認識が生成物の産生速度に影響を与えることを示した。2)L-PGDSの活性中心のみをターゲットにした阻害剤の効果が弱い原因を解明し、さらに、新規結合部位における基質や生成物側の認識に重要な部位の同定とタンパク質側の認識に関与するアミノ酸を同定した。これらの情報は、新たに生成物放出メカニズムをターゲットとした新規薬剤の開発につながるだろう。
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