研究課題/領域番号 |
16K18886
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薬理系薬学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
斎藤 千恵子 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (10735575)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝細胞 / 移植 / 肝障害 / 薬理学 / 移植・再生医療 |
研究実績の概要 |
食生活の乱れやストレスから肝炎、肝硬変、さらには肝癌になる人は多い。これらのケースでは肝臓移植を余儀なくされるまで悪化してしまう事も多々ある。しかし肝臓を提供するドナー不足は深刻で、臓器移植待機期間中に亡くなる人も少なくない。また医療費もかかり合併症を引き起こすリスクもある。そこで本研究は、肝細胞を移植することで、症状の緩和や治癒、あるいは肝移植待機中に行う“つなぎ治療”とする事ができないかと考えた。本研究は、肝細胞移植による肝障害治療効果のメカニズムを探り、ヒトへ応用するための基礎データを提供する事を目的とする。 これまでに初代肝細胞の系において、“元気な細胞”が“弱っている細胞”をギャップ結合を介した細胞間コミュニケーションを通して助けるという事を報告した。この現象が、個体においても観察されるのならば、肝細胞を移植する事によって肝障害を軽減する可能性がある。そこで、本研究は移植した肝細胞が肝障害を受けたマウスの障害の程度を軽くするかどうか、またそのメカニズムを解明しようと試みた。 その結果、肝障害を与えたマウスに肝細胞を移植すると、移植した細胞の効果はほとんどみられなかったが、肝障害をマウスに与える前に肝細胞を移植し、その後、マウスに肝障害を与えると、その肝障害の程度は減少する傾向にあった。しかし、移植する肝細胞の状態に結果が左右される事から、今後一定の質を保った肝細胞を移植する工夫が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初代肝細胞を用いているため、移植する肝細胞の状態のぶれが肝障害の軽減の程度に差を与えてしまうと考えられる。よって、より安定的な系にするため、移植する細胞の質や数など工夫する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
細胞移植する細胞の数や大きさ、形態などを変化させて移植する、また薬物に対して耐性をもつように遺伝子操作する事によって、移植する細胞の質を上げる事を関東する。さらに移植する事によって血流悪化効果を考慮するため、血管拡張剤などを用いる事も検討する。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度は、移植する細胞、その時の血流悪化を防ぐ事を工夫するため、1)スフェロイド培養2)血管拡張剤とともに移植する、3)安定的発現細胞株を作るなどの実験を行う予定である。そのため、のプレートや試薬、レトロウイルスベクターなどをを購入する予定である。
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