研究課題/領域番号 |
16K18932
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
青木 重樹 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助教 (30728366)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 特異体質薬物毒性 / HLA / 薬疹 / ケラチノサイト / ファージディスプレイ / 分子動力学シミュレーション / アバカビル / 特異体質毒性 / 特異体質 / 薬物毒性 / ペプチドレパートリー変化 / ドッキングシミュレーション / 個別医療 / 特異体質性 / 免疫毒性 / T細胞 |
研究成果の概要 |
HLA多型の関与する特異体質薬物毒性の発症機序については不明な点が多く、その予測基盤も構築されていない。本研究ではまず、HLA-B*57:01遺伝子導入マウスより単離したケラチノサイトに原因薬物であるアバカビルを曝露することによって、ストレス応答性シグナルが亢進し、それが樹状細胞を活性化させることを示した。続いて、薬物曝露に伴ったHLAの構造変化をファージディスプレイ法を用いて予測するための基盤を構築した。さらに、薬物毒性発症のリスクのあるHLA多型は構造的に不安定であることをコンピュータシミュレーションなどの解析から明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HLAの関与する特異体質薬物副作用として薬疹が好発するが、なぜ皮膚で副作用が発症しやすいのか、そのメカニズムは不明であった。本研究では、ケラチノサイトがHLA多型特異的に薬物応答を示すことを明らかとしており、副作用回避を指向した発症機序の全容解明への大きな一歩となった。さらに、薬物の曝露に伴ったHLAの構造変化が副作用発症を決定づけているが、それを簡便に予測する方法論の構築にも成功した。今後のさらなる研究の発展によって、安全性を意識した医薬品開発に対する貢献や、予期せぬ副作用を回避した個別化医療の実現に還元できるものと期待している。
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