研究課題/領域番号 |
16K18945
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
川見 昌史 広島大学, 医系科学研究科(薬), 助教 (20725775)
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研究協力者 |
高野 幹久
湯元 良子
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 薬剤性肺障害 / メトトレキサート / 葉酸製剤 / 上皮間葉転換 / 肺胞上皮細胞 / 薬学 / 葉酸 / MTX誘発性肺障害 / 経肺投与 |
研究成果の概要 |
メトトレキサート(MTX)による肺障害に対する葉酸の有用性の評価と経肺投与製剤としての新たな可能性を見出すことを目的として研究を行った。その結果、MTXによって誘発される肺胞上皮細胞の上皮間葉転換(EMT)は、葉酸の共存によって顕著に抑制され、この葉酸の抑制効果には、MTXによるEMT誘発因子の分泌過程の阻害が関与する可能性が示唆された。さらに、ddyマウスにおいて、葉酸の経肺投与によって、MTXが誘発する肺の炎症が減少する傾向が認められた。これらの知見は、MTX誘発性肺障害に対する葉酸の有用性を示すとともに、葉酸の新たな投与形態の可能性を考える上で重要な基礎的情報となるものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでMTXによる肺障害に対して葉酸製剤の使用は推奨されていなかったが、本研究の成果によって、葉酸はMTXによる肺障害に対して有効である可能性が示された。実際に臨床で用いられてこなかった理由として、MTXと比べて葉酸が肺に移行しにくい可能性も考えられたため、新たに葉酸の経肺投与をMTX誘発性肺障害モデルマウスを用いて検討し、良好な結果がえられつつある。本研究の成果によって、MTX誘発性肺障害に対する葉酸の新規経肺投与製剤が有用である可能性が示された。
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