研究課題/領域番号 |
16K18953
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
千葉 健史 岩手医科大学, 薬学部, 助教 (80552926)
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研究協力者 |
前田 智司
工藤 賢三
三部 篤
菊池 昭彦
武田 リカ
平舩 寛彦
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 母乳 / セロトニン / 乳腺上皮細胞 / β-カゼイン / 高速液体クロマトグラフィー / 固相抽出 / 生理活性物質 |
研究成果の概要 |
本研究では、まず始めに、乳腺上皮細胞における母乳産生制御に関与している5-HTの詳細な分子メカニズムについて検討を行った。その結果、5-HTは、5-HT7受容体を介して、脱リン酸化酵素の一つであるProtein- tyrosine phosphatase 1Bの発現誘導を引き起こし、母乳タンパク質の一つであるβ-カゼイン発現を抑制していることを明らかにした。続いて、健康授乳婦を対象に、母乳中5-HT濃度の生理的変動について調べたところ、母乳中の5-HT濃度は、授乳前後に大きな変動は認められないが、成乳に比べて初乳で高いことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、5-HTを介した母乳産生制御における分子基盤を明らかにし、この成果は「母乳が出ない」という悩みを抱えている母親に対する改善手段や新たな治療薬の開発につながる可能性を秘めていると考えられる。また、本研究により得られた、ヒト母乳中に5-HTが含まれているという事実と、その濃度が成乳に比べて初乳で高いという情報は、今後、母乳中の5-HTが乳児へどのような影響を与えているのかを評価すること、さらには、より有益性の高い人工乳を開発する上で重要な情報源になると考えられる。
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