研究課題/領域番号 |
16K19023
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
益岡 尚由 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (80509307)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アセチルコリン / 海馬 / LTP / 記憶 / ムスカリン受容体 / 長期増強 / アセチルコリン受容体 |
研究成果の概要 |
ムスカリンM1受容体は、中枢神経系において学習、記憶や注意などの認知機能の調節に深く関与していることが知られている。大脳皮質や海馬ではM1受容体の約半数がゴルジ体・小胞体などの細胞内小器官内に存在しているが、これら細胞内M1受容体の生理的役割は不明なままである。本研究では、細胞内M1受容体が内因性アセチルコリンによって活性化され、海馬のシナプス伝達長期増強(LTP)を調節し、学習・記憶の制御に関与していることを明らかにした。また、ストレス負荷により細胞内M1受容体を介した制御機構が消失することから、細胞内M1受容体はストレス性精神疾患と関連していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アセチルコリンは脳機能を調節する重要な神経伝達物質であり、近年ではアルツハイマー病などの記憶学習障害や認知機能障害の治療標的として注目されている。本研究では、脳内アセチルコリンの情報を受け取る受容体の一つであるM1受容体のうち、いままで生理機能が明らかにされていなかった細胞内に存在するM1受容体が、記憶学習の制御に関与していることを示した。本研究成果は、脳内アセチルコリンによる神経伝達機構に関する理解を深め、新規記憶学習障害治療薬の開発に重要な知見を提供するものである。
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