研究課題
若手研究(B)
本研究では、蛍光バイオセンサーが安定発現した骨格筋を用いたライブセルイメージングデータから分化骨格筋領域を自動的に抽出・定量化を行う画像解析システムの開発を行った。複数インスリン濃度で刺激した際のシングルチューブごとのS6K活性(タンパク質合成の制御分子)の応答多様性の定量化を行った(Inoue et al, Cell Struct Funct, 2018)。また応答多様性を定量的に評価する指標として、インスリンからS6K活性間の通信路容量(最大相互情報量)を計算し、情報工学の観点からのインスリンシグナル伝達経路の情報伝送効率の評価を行った(学会発表多数、論文準備中)。
本研究で開発を行った分化骨格筋領域を自動的に抽出・定量化する画像解析システムは、骨格筋を用いた様々なライブセルイメージングデータに適用可能であり、手法としての汎用性は非常に高い。また情報工学の解析方法を用いたシグナル分子の応答多様性の定量化は、新規の細胞間変動のシステム特性の知見であり、システム生物学の研究成果としての学術的意義は高い。本研究対象のインスリンシグナル伝達経路は、糖尿病などの生活習慣病と深い関わりがあり、その動作原理の解明は新薬開発の加速や生活習慣病の予防・治療ヘの貢献が期待できる。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 産業財産権 (1件)
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