研究課題/領域番号 |
16K19029
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
松崎 京子 (有本京子) 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (90568932)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ストレス顆粒 / 老化 / ストレス |
研究成果の概要 |
細胞は特定のストレス刺激に応答してストレス顆粒と呼ばれる一過性の構造体を形成し、ストレス存在下での生存を図る。本研究では低分子化合物ライブラリーを用いて、ストレス顆粒形成を制御する新規分子の探索を行い、HeLa細胞においてストレス顆粒形成を抑制する三種類の化合物を同定した。また、これらの化合物によるストレス顆粒形成抑制が、細胞の抗がん剤感受性を高めることを明らかにした。 一方、皮膚HaCaT細胞を老化させるとストレス顆粒形成能が低下することを見出した。さらに、HaCaT細胞においてストレス顆粒形成を促進する化合物も数種類同定した。今後、これらの化合物による皮膚細胞の細胞老化への影響を検証する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固形癌の内部では、腫瘍血管の還流不全により低酸素状態に晒される領域が存在する。そのような領域内のがん細胞はストレス顆粒を形成し抗がん剤に抵抗性を示すため、がん治療の大きな障壁となっている。本研究で同定された三種類の化合物は、低酸素環境下でのストレス顆粒の形成を抑制し、抗がん剤への感受性を高めたことから、がん治療への応用が期待される。 また、高齢化が進む日本において、細胞老化とアンチエイジングは重要な研究課題であるが、本研究では老化細胞におけるストレス顆粒形成能の低下が示唆された。したがって、ストレス顆粒がアンチエイジングの新しい標的となることが期待され、学術的にも社会的にも意義は大きい。
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