研究課題
若手研究(B)
本研究では、マウス乳腺初代培養細胞のin vitro培養系を用いて幹細胞解析を行い、細胞極性タンパクaPKCが乳腺の幹細胞機能に関与することを明らかにした。さらに、その分子メカニズムとして、aPKCが幹細胞関連因子を直接リン酸化し、遺伝子発現の調節に関与することを明らかにした。これらの結果は、aPKCを構成因子とするリン酸化シグナル伝達経路が、乳腺の幹細胞において重要な役割を担うことを示唆している。
近年、乳がんの罹患率及び死亡する女性の数は増加傾向にあり、新しい早期診断法や治療法の開発が求められている。本研究では、乳がん発生の母地となる乳腺上皮組織に着目し、乳腺幹細胞を制御する新しい経路を見出した。この経路の異常が、乳がんの発生や進展とどのように関連しているかを明らかにすることで、診断マーカーや分子標的薬の開発につながることが期待される。また、細胞極性は多くの上皮組織で観察されるため、本成果は他の組織幹細胞への応用も期待される。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)
Aberrant Nuclear Localization of aPKCλ/ι is Associated With Poorer Prognosis in Uterine Cervical Cancer.
巻: 印刷中 号: 4 ページ: 301-309
10.1097/pgp.0000000000000539
Int J Gynecol Pathol.
巻: 35 号: 2 ページ: 106-17
10.1097/pgp.0000000000000228