研究課題/領域番号 |
16K19047
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
田中 敦 山形大学, 医学部, 准教授 (60404000)
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研究協力者 |
Heidi M McBride McGill University
Frank Edlich Freiburg University
日野 啓輔 川崎医科大学
酒巻 有里子 東京医科歯科大学
三瓶 美夏 山形大学, 医学部
石崎 学 山形大学, 理学部
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ミトコンドリア / リソソーム / 鉄代謝 / 鉄動態 / 接触 / エンドソーム / ストレス応答 / 神経変性疾患 / 小胞 / オルガネラ接触 / ミトコンドリア由来小胞 / 品質管理 |
研究成果の概要 |
ミトコンドリアには細胞内で利用される鉄の多くが適切に運ばれ代謝に用いられている。ミトコンドリアに運ばれた後にどのような代謝ステップが異常になると疾患が引き起こされるかについて, 本研究ではミトコンドリアがストレスに応答する際に示す反応のひとつとして新たに見出した,ミトコンドリア由来小胞の形成と神経変性疾患との関わりについて検討した。結果ミトコンドリアは細胞内の鉄分布や代謝の必要性に応じて,他の細胞内小器官と密接に連携しつつその恒常性を保つために,小胞形成をすることを明らかにした。これらシステムの異常は細胞のストレスへの脆弱性を増悪させることから,その生理的意義についても明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミトコンドリアの機能異常が蓄積すると,酸化ストレスなどの蓄積による細胞内の環境悪化が引き起こされ,その結果さまざまな進行性疾患に至ることは,疾患とミトコンドリアの関係性として広く受け入れられるようになった。しかしながら,そこに至る過程にはさまざまなミトコンドリア機能異常を引き起こす原因があり,今回明らかにした鉄代謝の恒常性維持にミトコンドリアが積極的に関わっているという知見は,その異常を原因とする鉄の代謝異常と発がん,老化などの関係性に新たなメカニズムを提示したと考えられる。今後予防医学や早期異常検知といった観点からも重要な知見である。
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