研究課題/領域番号 |
16K19085
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人体病理学
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
加藤 生真 横浜市立大学, 医学部, 助教 (80644939)
|
研究協力者 |
古屋 充子
川端 佑介
松尾 光祐
田中 玲子
大橋 健一
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 骨巨細胞腫 / 骨腫瘍 / RANK / RANKL / 遺伝子変異 / 病理組織 / 免疫組織化学 / 分子標的治療 / 病理学 |
研究成果の概要 |
破骨細胞分化誘導因子RANKLに対する抗体製剤(デノスマブ)が骨巨細胞腫の治療薬として使われるようになったが、治療後の特異な組織像および腫瘍細胞の本体に関して、これまでの理解は不十分であった。近年明らかとなった骨巨細胞腫特異的な遺伝子異常を各種骨代謝シグナルと統合的に解析し、組織像および治療効果について考察した。デノスマブ治療後は、全例において巨細胞の消失を含む組織像の劇的な変化がみられた一方で、骨芽細胞マーカーを発現する腫瘍細胞は一貫して豊富にみられた。以上から、骨巨細胞腫における真の腫瘍細胞は骨芽細胞分化能を有しており、デノスマブ治療後の線維骨は腫瘍細胞が形成していることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年発見された特異的遺伝子異常の視点を加えたことで、骨巨細胞腫は、非腫瘍細胞(破骨細胞系細胞)との相互作用によって成立している腫瘍性病変であることが明らかとなった。また抗RANKL抗体による治療は、一見すると劇的な治療効果があるように思われていたが、根本的な治療とは言い難いことが明らかとなった。病理組織像と遺伝子異常を統合的に解析することが、疾患の本質的な理解につながることが示された。
|