研究課題/領域番号 |
16K19086
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
梅田 茂明 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (30644439)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ケモカインリガンド / ケモカインレセプター / サイトカイン / ケモカイン / 多重免疫染色 / 肺癌 / 肺がん |
研究成果の概要 |
ケモカインリガンドとレセプターの一つであるCXCL7とCXCR2での発現を検討した。リアルタイムPCRを用いたCXCL7の検討では、腺癌や小細胞癌ではmRNAの発現が認められたが、扁平上皮癌や正常の気道上皮や間質細胞では発現が認められなかった。ヒト肺癌切除検体を用いた免疫染色では低分化腺癌で発現の亢進が認められた。リアルタイムPCRを用いたCXCR2の検討では、扁平上皮癌細胞株でmRNAの発現亢進が認められた。免疫染色では肺癌細胞はCXCR2の発現は弱いか微量であった。癌細胞の発現するCXCL7が悪性化に関わり、癌細胞周囲のCXCR2陽性炎症細胞へ働きかける可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CXCL7の発現は高分化な癌細胞で弱く、低分化な癌細胞で発現が強く見られた。このことは癌細胞の悪性度が増す中で、癌細胞の生存にとって有効な環境を作るものである可能性が示唆された。CXCR2の発現は癌細胞で確認できなかった。CXCL7の発現態度と合わせて考えるとCXCL7の作用ターゲットは癌細胞自身に働きかけるものではなく、癌細胞の周囲への炎症細胞へ作用する可能性が示唆された。癌細胞自身のCXCL7への発現や癌細胞周囲の炎症細胞でのCXCR2の発現を抑えることは、癌の免疫療法を開発する上で重要な基礎データとなりうる。
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