研究課題/領域番号 |
16K19091
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 秀明 愛知医科大学, 医学部, 講師 (90711276)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | STIL / 浸潤突起 / 膵臓癌 / 浸潤 / ソニックヘッジホッグ / 細胞骨格 / 病理学 / 消化器・唾液腺 |
研究成果の概要 |
本研究は膵臓癌におけるSTIL(SCL/TAL1 interrupting locus)による浸潤突起形成分子機構の解明を目標として遂行した。膵臓癌培養細胞では、STILは形成初期の浸潤突起に集積しており、STILノックダウンにより浸潤突起が減少した。STILと浸潤突起形成関連因子との関連を解析したところ、STILはCortactinと複合体を形成しており、Cortactinのリン酸化を介して、浸潤突起のアクチン骨格形成に関与していると考えられた。本研究の成果は、STIL-Cortactinが膵臓癌浸潤治療の標的となり得ること及び病理診断へ応用できる可能性があることを示すものと考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵臓癌は、高度な浸潤能を伴う予後不良な癌種であるが、その浸潤能を生み出す分子メカニズムは殆ど明らかになっておらず、その解明が急務である。本研究では、ヘッジホッグ関連因子、中心小体複製関連因子であり膵臓癌で発現が上昇しているSTILが浸潤突起形成を介して膵臓癌浸潤に関与していることを示した。本研究により得られたSTIL-Cortactinが浸潤突起形成を介して膵臓癌浸潤に関与しているという知見は、STILが膵臓癌の新規治療標的になり得ることを示し、また病理組織上でのSTIL-Cortactinの検出が膵臓癌病理診断に応用できる可能性があることを示すものと考えている。
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