研究課題/領域番号 |
16K19126
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
顔 宏哲 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50612066)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | EPEC / Effector / T3SS / Exosome / Immune response / infection / エクソソーム / EHEC / Infection / Effectors / 病原性大腸菌 / エフェクター / 細胞外小膜 / 感染症 / 腸管出血性大腸菌 |
研究成果の概要 |
近年、感染細胞からナノサイズの膜小胞が放出されることが報告された。この粒子はエクソソームとも知られ、様々な機能性分子を運び、他の細胞の免疫応答を惹起する。腸管病原性、または、出血性大腸菌 (EPEC, EHEC)は細胞感染時に積極的に免疫応答を制御することで知られている。私たちは病原菌がエクソソーム機構にも制御しうるかを研究した。その結果、(1) 非感染細胞より病原菌感染細胞がより多量のエクソソームを放出する、(2)細胞感染ができないEPEC変異株は放出を促す能力が低下した、(3) EPEC からの Factor A を含む複数の病原性因子がエクソソームの形成を影響する事を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
病原菌と宿主細胞の相互作用の強弱が感染症のアウトカムに繋がることが知られている。その中、エクソソームは細胞間の情報運び屋として働き、感染細胞の炎症情報を伝播する役割を果たしている。本研究を通して初めて腸管病原性大腸菌と腸管出血性大腸菌が積極的にエクソソームの産生を影響する現象を見出し、さらに干渉しうる病原菌タンパク質を複数同定できた。この事から、エクソソーム機構をうまくコントロールする事が病原菌にとって大切である事を意味する。よって、本研究より同定された病菌タンパク質の働きとその干渉メカニズムをさらに解析を進む事で、これらを標的とするより良い治療薬の開発に繋がる可能性がある。
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