研究課題/領域番号 |
16K19136
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
下平 義隆 山形大学, 医学部, 助教 (30445746)
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研究協力者 |
本郷 誠治
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | C型インフルエンザウイルス / CM2 / C型インフルエンザ / ウィルス |
研究成果の概要 |
本研究では、CM2の発現量、N結合型糖鎖の成熟、量体形成に関与する73-75位のアミノ酸配列が、ウイルス増殖に及ぼす影響を明らかにするために、この配列をアラニンに置換した変異ウイルスを作製し、解析した。その結果、変異ウイルスの増殖能は有意に低下した。また、この配列の変異により、ウイルス粒子内、感染細胞内及び細胞膜でのCM2量が低下した。一方、糖鎖の成熟や量体形成には大きな差は認められなかった。以上から、ウイルス感染細胞の細胞膜でのCM2量が減少したため、出芽部位でのゲノムパッケージングが抑制されたことが考えられた。さらに、ウイルス粒子内のCM2量が減少したため、脱殻が抑制されたと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CM2はA型インフルエンザウイルスのM2と同様に、水素イオンをエンベロープ内に流入させ、M1の殻を崩壊させ脱殻に寄与すると考えられている。本研究により、この機能に関与する新たなアミノ酸配列(73-75位)を発見できたことは学術的意義がある。また、この配列は感染性に必須なウイルスゲノムの取り込みにも関与することが明らかになり、ウイルス増殖機構の解明に一歩近づいたこともウイルス学的に意義が大きい。上記の機能はウイルス増殖に必須であるため、これを標的とした抗ウイルス薬の開発に繋がる可能性がある。
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