研究課題
若手研究(B)
強度変調放射線治療(IMRT)はその投与線量の不確かさが比較的大きい照射法である。照射精度を担保するために実施されるのがIMRT線量検証であるが、現在最も良く用いられている「ガンマ解析」の手法では、誤差の原因(故障モード)の特定が困難である。本研究では、医用画像の特徴量抽出において広く用いられるラジオミクスの手法を用いて、IMRT線量分布の特徴量を抽出しそれを学習データとする機械学習モデルを構築した。モデルは4種類のIMRT故障モードに対していずれも高い判別精度を示した。今後、実際の測定データを用いた場合でも高い判別能力を示すかどうかの検証が必要である。
本研究は、CTやMRI等の医用画像の特徴量抽出に用いられる事の多かったラジオミクスの手法を、線量分布の特徴量抽出に適用することで有用な情報を引き出そうとする点で新規性が高い。また、本研究はIMRTの患者個別の線量検証における不具合を簡便に検出できるようになることを目指しているため、IMRTの実施に先立っての安全性の担保を以前より簡易的にかつ短時間で実施できるようになることが見込まれる。従って、IMRTの更なる普及や治療可能な患者数の飛躍的な増大につながることが期待される。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件)
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