研究課題/領域番号 |
16K19270
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
衛生学・公衆衛生学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
江 啓発 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (20713887)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 青少年 / 物質使用 / パラオ / 社会的要因 / 社会的寛容性 / 大麻 / タバコ / アルコール / 太平洋島嶼地域 / ビンロウジ / 高校生 / 大学生 / 違法薬物 / 嗜好品 / 国際保健 / 公衆衛生 / 違法薬物使用 / オセアニア島嶼地域 |
研究成果の概要 |
パラオの青少年においては伝統的なビンロウジを始め、タバコ、アルコール、大麻ないし依存性の強い麻薬などの乱用が大きな公衆衛生課題である。本研究は3年間にわたって疫学と社会学(質的)研究両方のアプローチにより、包括的に依存性物質の使用に関する社会的要因を明らかにした。特に各物質の使用に対する意識や認識の差異について着目した。調査の結果、物質全般の使用率が高く、大麻を含め物質使用は青少年にとっては身近な存在であった。物質使用へのリスク認識は高いが、物質使用の有無との関連は弱かった。タバコと大麻の使用については親より友人の影響が大きかった。ビンロウジの使用は親の影響が突出して大きかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の最も大きな学術意義は、オセアニアの島嶼地域における依存性物質の社会的要因を初めて明らかにしたという点である。パラオなどの島嶼地域における青少年の依存性物質の使用率の増加は、スクールサーベイなどの量的研究によって示されてきたが、増加にいたる社会的要因は不明であった。本研究を通じ、増加の背景にある社会的要因を解明したことは、教育支援体制の確立に直結する成果であると考えられる。共同研究機関のパラオ保健省との信頼関係を築き、研究結果に基づき現地への助言を行っていくことは大きな意義がある。また、本研究での取組みを端緒とし、他のオセアニア地域への調査の拡大、研究の広がりに繋がると考えられる。
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