研究課題/領域番号 |
16K19314
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 第一薬科大学 |
研究代表者 |
香川 正太 第一薬科大学, 薬学部, 講師 (30463201)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ケトン体 / 糖代謝 / エネルギー代謝 / 加齢 / 糖負荷試験 / 糖尿病 / 老化 / 脂質 / 内科 / 生理学 |
研究成果の概要 |
市販品のケトン食(F3666)とコントロール食(AIN76A)を20週齢の老化促進モデルマウス(SAMP8)に対して30日間摂餌させた。F3666摂餌群では血中ケトン体濃度は著しく上昇し、SAMP8(加齢)において高かった随時血糖をケトン食が低下させていたので、経口ブドウ糖負荷試験を行ったところ、ブドウ糖投与による血糖の上昇を抑制した。体重がケトン食群で低値を示していたので、脂肪燃焼に関わる褐色脂肪でのPpargc1a(PGC1α)とUcp1の遺伝子発現を検討したところ、Ppargc1aの遺伝子発現は著しく上昇したが、Ucp1の遺伝子発現上昇まで見出すことはできなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、血中ケトン体増加が高齢者の代謝疾患を改善するのではないかという疑問の元、直接的に血中ケトン体を増加させるケトン食を与えた場合における表現型の変化を検討した。その中でも糖代謝やエネルギー代謝に焦点を当てた研究を行った。高齢者における糖代謝異常をケトン体は是正できたものの、体重の減少はエネルギー代謝(Ucp1遺伝子発現の上昇)によるものではなかった。これらの結果より、ケトン食による血中ケトン体の増加は、体重の減少による糖代謝亢進に繋がるものの、その体重の変化は、加齢性エネルギー代謝不全の改善によるものではなく、不用意なケトン食の適用が高齢者の「飢餓」に結びついてしまう可能性を示した。
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