研究課題
若手研究(B)
PNPLA3遺伝子およびERストレスを介したNAFLD/NASHの発症病態について、3種類のPNPLA3遺伝子改変マウス(PNPLA3遺伝子欠損、ヒトPNPLA3正常遺伝子導入、ヒトPNPLA3 I148M遺伝子導入)を作成して検討を行った。PNPLA3遺伝子は、ERストレス下にXBP-1遺伝子の制御を介して、肝臓の脂肪酸やトリグリセリド代謝に関与していることが示された。また、ヒトPNPLA3 I148M導入マウスにおいて、高脂肪食負荷により脂肪化が起きやすい傾向が見られた。以上の結果から、PNPLA3遺伝子およびERストレスは、NAFLD/NASHの発症病態に重要であることが示された。
近年、メタボリックシンドロームとされる肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症は増加の一途であり、わが国でも社会問題となっている。それと並行して、メタボリックシンドロームを原因とした脂肪肝とそれに伴う慢性肝疾患(NAFLD/NASH)も増加してきている。PNPLA3遺伝子多型およびERストレスが関与しているNAFLD/NASH発症メカニズムを解明することは、今まで推奨されてきた食事療法・運動療法などの治療に加えて、患者の病態に合わせたオーダーメイド治療や新たな創薬へ繋がることが期待され、学術的・社会的意義は高いものと思われる。
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