研究課題
若手研究(B)
非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease;NAFLD)において、IL-34, YKL-40が線維化ステージ進展とともに増加することを見出し報告した。また、トリプトファンの代謝産物であるキヌレニン濃度がF3ステージ以上の患者において高値であった。肝切除検体より単離した肝線維芽細胞は、IL-34・キヌレニンを産生能を認めた。また、キヌレニン添加により、肝線維芽細胞の活性化を認めた。NAFLD患者において、キヌレニン高値である病態が肝線維芽細胞への直接作用により肝線維化亢進に寄与することが示唆された。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、世界的にも国内でもその患者数が近年増加しています。肝臓の慢性的な炎症が続くことにより、肝臓に線維化がすすみ、肝硬変・肝がんが発症することがあります。この研究により、NAFLD患者において、トリプトファン代謝経路が亢進しキヌレニンがたくさん産生されることがその線維化を悪化させる一因である可能性が示されました。今後、治療標的として期待されます。
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J Gastroenterol
巻: Epub ahead of print 号: 11 ページ: 1007-1018
10.1007/s00535-019-01579-5