研究課題/領域番号 |
16K19496
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
林 香 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60445294)
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研究協力者 |
伊藤 裕
菱川 彰人
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / エピゲノム変化 / DNA損傷修復 / ポドサイト / エピゲノム / 糖尿病性腎症 / 蛋白尿 / KAT5 / エピジェネティクス |
研究成果の概要 |
最近申請者は腎糸球体ポドサイトにおけるKLF4を介したエピゲノム調節とレニンアンジオテンシン阻害薬の持続的蛋白尿抑制効果との関連性について報告した(JCI2014, KI 2015)が本研究ではエピゲノム変化形成にDNA損傷修復が関与する可能性を見出した。 本研究の結果、ポドサイトにおけるヒストンアセチル化酵素KAT5を介したDNA修復の生理的重要性が示唆され、糖尿病性腎症ではKAT5発現低下、DNA損傷増加を認めた。またKAT5発現によりスリット膜分子として重要なネフリンのプロモーター領域DNAメチル化低下と同領域での二本鎖DNA損傷マーカーγH2AX低下を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、エピゲノム変化と様々な疾患の関連が報告されており、慢性腎臓病との関連も多数報告されている。申請者はこれまで慢性腎臓病病態におけるエピゲノム変化の関連について特に糸球体ポドサイトに注目して検討してきたが、エピゲノム変化形成プロセスは不明な点が多かった。本研究の結果KAT5を介したDNA修復がポドサイト維持に必須であり、糖尿病性腎症におけるDNAメチル化変化形成に関与している可能性が明らかとなった。本結果は、DNA損傷修復環境がエピゲノム変化形成に関与している可能性を示唆しており、腎臓のDNA損傷修復環境の制御因子が新たな腎臓病治療標的となる可能性があり学術的・社会的意義が大きいと考える。
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