研究課題
若手研究(B)
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は運動ニューロン変性により筋力低下、呼吸筋麻痺をきたす疾患である。ALSに共通する病態メカニズムを解明するために、我々はショウジョウバエFUS,TDP-43, FIG4ノックダウンモデルを樹立し、共通して作用する遺伝子を探索した。TDP-43と相互作用する分子としてautophagyに関与するVCPを同定し、FUS及びFIG4と相互作用する分子としてMSTを同定した。MSTは細胞死、細胞分化、autophagyなどに関与している。VCP及びMSTいずれもALSの病因に共通して作用している可能性が示唆された。
ショウジョウバエは遺伝学・発生学のモデル生物の中でも最も多様な解析手法が確立しており、病態解明に大きな貢献を果たしてきた。model flyを用いた研究は、世代時間が短く、遺伝子組換え体の作成が簡便にでき、ヒト疾患関連遺伝子の約75%が相同遺伝子として存在し、多数の遺伝子変異体株がストックセンターから容易に入手することが出来る。このようなショウジョウバエの特性を最大限に活用して、複数の異なるALSの原因遺伝子を用いたモデルショウジョウバエを解析することにより、共通する分子メカニズムが明らかになれば、家族性および孤発性ALS全体の病態解明や根本治療の開発への応用が期待される。
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