研究課題/領域番号 |
16K19579
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
横溝 貴子 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 特別研究員(RPD) (40636867)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Runx3 / MDS / エンハンサー / Myc / Runx1 / 白血病 / RUNX3 / MYC / CRISPR / 癌 |
研究成果の概要 |
造血に重要な転写因子RUNX3は、加齢に伴い発現制御領域にメチル化が入りその発現は低下することが報告されている。しかしその一方、老齢者で罹患率の高い骨髄異形成症候群(MDS)および急性骨髄性白血病(AML)患者においては病期進行に伴いRUNX3の発現上昇が観察されている。我々が新規に作製したRUNX3を過剰発現させたMDS/AMLモデルマウスの解析により、RUNX3の過剰発現によりがん遺伝子であるMycのパスウェイが活性化し、白血病幹細胞の発生に至ることが示唆された。また、MDS白血病細胞株においてRUNX3エンハンサーが細胞の生存に必須であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨髄異形成症候群(MDS)は造血幹細胞より発生するクローン性造血器腫瘍であり、一部が急性骨髄性白血病(AML)に移行する高齢者に好発するがんである。近年の網羅的な遺伝子変異解析によって、TET2などのエピゲノム制御遺伝子変異が同定され、エピゲノム制御の破綻がMDS発症に深く関与することが認識された。近年、健常高齢者でTET2変異を伴ったクローナル造血が高頻度に存在することが明らかとなったが、MDS発症に至るには付加的なゲノムまたエピゲノム変異が不可欠であり、責任遺伝子を含めたMDS発症とAMLへの病態進展のメカニズムは未だ明白でない。本研究成果はそのメカニズム解明の一端となるものと考える。
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