研究課題
若手研究(B)
難治性心筋疾患であるダノン病の女性患者よりiPS細胞を樹立し、心筋細胞へ分化させた。分化した心筋はダノン病特有の表現型を持つ細胞と持たない細胞に分けることができ、その原因はダノン病の異常分子であるLAMP2が発現しているかしていないかであることを確認した。この2種類のiPS細胞が作成される理由がX染色体の不活性化の際によるものであることを、ヒトアンドロゲンレセプター抗体のCAGリピート数を用いて解明した。
ダノン病女性患者から疾患特異的な表現型を持つiPS細胞と持たないiPS細胞を作成し、心筋に分化させることに成功した。本研究の結果は、逆に表現型を持たないが、遺伝子変異を持ついわゆるキャリアから疾患特異的なiPS細胞が作成できる可能性を示唆している。また、本研究成果はその他のX連鎖性の疾患にも応用することができる。加えて常染色体遺伝性の疾患の疾患特異的iPS細胞を作成する際にX染色体の異常にも配慮する必要性を示唆した。
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J Mol Cell Cardiol.
巻: 114 ページ: 234-242
10.1016/j.yjmcc.2017.11.019