研究課題/領域番号 |
16K19667
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
山崎 晋 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (80771774)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 免疫 / アレルギー / 新生児 / 小児 / 自己免疫 / 制御性T細胞 / エピジェネティクス / ヒストン脱アセチル化酵素 / ヒストン脱アセチル化酵素阻害能 / ヒストン脱アセチル化 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
免疫寛容に重要なFOXP3+T細胞の解明はアレルギー・自己免疫疾患の治療につながる。新生児のFOXP3+T細胞は質・量ともに出生前後に急速に変化をするが、その機序は不明な点が多い。本研究では、臍帯血の酪酸値とHDAC阻害能を測定し、新生児のFOXP3の発現との関わりを検証した。臍帯動脈血(UA)と、成人血液について、エピジェネティクスに関わる酵素を比較した所、HDAC11阻害能が成人に比べUAで著明に増強していることを発見した。HDAC11はFOXP3の発現を抑制することが報告されているため、新生児に認められるFOXP3の発現は高いHDAC11阻害能により惹起されている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、新生児期において制御性T細胞が優位な理由の一端としてHDAC11が関わる可能性を示した。制御性T細胞は免疫寛容(過剰な炎症を抑える働き)に重要な役割を担う細胞で、アレルギー疾患や自己免疫疾患のみならず、悪性腫瘍、不妊・早産でもその重要性が指摘されている。特に、食物アレルギーでは食物抗原に対して、不妊・早産では母体の精子・胎児に対して免疫寛容が不十分な状態が原因の一端ともされている。本研究で指摘したHDAC11はこれら疾患の新たな治療ターゲットとなり得る可能性がある。
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