研究課題/領域番号 |
16K19746
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
豊巻 敦人 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (70515494)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 統合失調症 / 自閉症スペクトラム症 / 認知機能障害 / 事象関連電位 / 脳波 / ガンマ律動 / 作業記憶 / 自閉スペクトラム症 / 自閉症スペクトラム障害 / 機能的結合 / 認知機能 / 認知神経科学 / 精神医学 |
研究成果の概要 |
統合失調症、自閉症スペクトラム症では知覚処理や認知機能の低下が見られる。本研究では、安静時の神経活動がこれらの処理に影響していると考え、検討を行った。自閉症スペクトム症患者は十分な例数を集められなかったため、特に統合失調症患者と健常者を対象に検討を行った。皮質の異常な神経同期を反映する安静時ガンマ律動は統合失調症で増大しており、特に治療抵抗性患者でさらに増大していた結果が見出された。また統合失調症患者群は本研究で計測した聴覚処理を反映する事象関連電位や認知機能が低下しており、さらに治療抵抗性患者群でもさらなる低下が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海外の先行研究では統合失調症では安静時の神経活動の異常と、聴知覚処理障害、認知機能の低下が存在することが示されています。本研究ではそれらと同様に、安静時ガンマ律動という指標により、統合失調症では安静時では脳が過剰興奮していることと、聴覚処理で誘発される脳波活動が低下していることが示されてました。さらに抗精神病薬が効かない治療抵抗性の患者さんでは過剰興奮がさらに増大していることと、聴覚処理を反映する脳波活動、認知機能障害がより低下していることが示されました。安静状態の神経活動が統合失調症の病態と症状の一側面に寄与することを示したと考えています。
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