研究課題
若手研究(B)
統合失調症 (SC)53人、年齢・性別をマッチした健常群 (HC)83人を対象に、血液中のカルボニルストレスとMRIでの脳構造について調べた。カルボニルストレスの評価には終末糖化産物のペントシジンとその代謝過程で低下するピリドキサールを用い、脳構造の評価にはDiffusion Tensor Imaging撮像後、Tract-Based Spatial Statisticsを用いて全脳白質中心部分白質統合性評価をおこなった。ピリドキサール (HC>SC)、ペントシジン (HC<SC)に有意差を認め、統合失調症群においてのみペントシジンとFA値とに負の相関を認めた。
今回我々は統合失調症におけるカルボニルストレスの亢進が大脳白質構造の異常と関連することを初めて報告した。本研究でその神経学的根拠を示すことにより、統合失調症診断群における脳構造変化に関わる新たな交絡因子の提案、治療抵抗性統合失調症及び精神病発症危険状態へのビタミンB6補充による新規治療・介入法の開発など、統合失調症研究・臨床治療現場に対する学術的意義、社会的意義は大きいと予想される。
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