研究課題/領域番号 |
16K19789
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
高畑 圭輔 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 脳機能イメージング研究部, 研究員(任常) (20645311)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | 頭部外傷 / 慢性外傷性脳症 / CTE / タウPET / タウオパチー / 脳しんとう / 頭部外傷後精神病 / ボクサー脳症 / 神経科学 / 精神医学 / タウ / ポジトロン断層法 |
研究成果の概要 |
頭部外傷の長期生存例を募集して、タウ・アミロイドを可視化するためのPET撮像を行なった。頭部外傷患者においてはタウ病変の増加が認められた。また、遅発性症候をもつ頭部外傷患者は、そうでない患者よりも白質表層部においてタウ病変が増加していることが示され、さらに頭部外傷患者の白質におけるタウ病変が精神病症状の重症度と相関することが示された。以上より、頭部外傷後の遅発性症候の発現にタウ病理が関連していることが示された。本研究は慢性外傷性脳症のイメージングバイオマーカーとしてのタウPETの有用性を示しただけでなく、頭部外傷による遅発性症候の発現機序に関する新たな理解を与える成果である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、頭部外傷によって引き起こされる慢性外傷性脳症(CTE)などの遅発性症候の症候が引き起こされる機序を初めて明らかにしただけでなく、頭部外傷によるタウ病変のイメージングバイオマーカーとしてタウPETが有用であることを示した。これらの成果は、(1)将来的に実用化が期待されるタウに対する免疫抗体療法の治療効果判定法や新薬開発の評価指標としての活用や、(2)CTEの早期介入や治療導入を判定するための早期診断法としての活用に貢献することが期待される。また、コンタクトスポーツにおける頭部保護の重要性を広く認識させる上でも重要な成果である。
|