研究課題/領域番号 |
16K19791
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 昭和薬科大学 |
研究代表者 |
松田 真悟 昭和薬科大学, 薬学部, 助教 (80723246)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 恐怖記憶 / 恐怖消去 / 性差 / 神経回路 |
研究成果の概要 |
雄は恐怖消去トレーニング(FE)日数の増加に伴って、下辺縁皮質(IL)、背側海馬(dCA3)、視床室傍核(PVT)の活動が高まった。性差のある領域としてdCA3、PVT、扁桃体外側基底部前部(BLAa)が得られ、FE5日目の雄特異的に後部BLA(BLAp)が活動することが分かった。これらの結果を含め、FE日数の増加に伴う神経活動変動モデルを構築した。さらにサンプル数は少ないが雄のBLApを破壊することで、また、予備実験の段階だが扁桃体中心核(MeA)を破壊することでFE効果の保持が低下する傾向が得られた。以上より、本研究の成果としてBLApとMeAが恐怖消去の安定性に関わる可能性が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外傷後ストレス障害やパニック障害など恐怖記憶と関連のある精神疾患の治療法の一つに曝露療法がある。曝露療法は世界中で広く用いられているが、未だに治療期間を決めるための客観的な指標はない。客観的な指標の確立に向け、本研究は曝露療法の動物実験モデル(恐怖消去トレーニング課題)を利用して、恐怖消去トレーニング日数の変化に伴う脳活動変化を調べ、扁桃体外側基底核後部と扁桃体中心核が恐怖消去トレーニング効果の安定性に関わる可能性が得られた。今後、本研究の成果がヒトでの曝露療法中の脳活動の変動を明らかにする研究へと繋がり、最終的に治療期間を決めるための客観的な指標の確立に結びつくことが期待される。
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